カテゴリー:こども図書館
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記事分類:お知らせ公開日:2025年10月 3日
こども図書館職員が中国新聞「子どもたちへ本の招待状」(2025年9月)で紹介した本です。
本選びの参考にいかがですか?
『ぼくたちはまだ出逢っていない』
八束 澄子 著(ポプラ社)
英国人の父と日本人の母を持つ中学3年生の陸は、同級生から暴力を受けて心も体も傷ついていた。山で見た傷だらけの漆の木が自分自身の姿と重なり、漆に興味を持ち始める。
母の再婚により転校した中学2年生の美雨は、家や学校に居場所がないと感じていた。放課後すぐに家に帰らず過ごしていたある日、骨董(こっとう)屋に飾られていた茶わんを見て金継ぎに心をひかれる。
やがて「漆」をきっかけに2人は出会い、少しずつ世界が変わっていく。多感な時期を過ごす中学生たちが伝統工芸に触れ成長していく様子を、京都を舞台に描く青春物語。
『おひさまいろのきもの』
広野 多珂子 作・絵(福音館書店)
幼い頃の病気が原因で目の見えない女の子、ふう。仲良しのさっちゃん、たみちゃんと一緒に秋祭りに行くのを楽しみにしていました。2人ともお祭りに来ていく着物を新しく作ってもらうようですが、母さんと2人暮らしのふうの家には、布を織るための糸を買うお金も、機織り機もありません。
ふうの願いをかなえるため、母さんはわら草履を作って売り、そのお金で買った真っ白な糸をおひさまいろに染めてくれます。ふうは、その糸を一生懸命織るのです。そして、ヒガンバナが咲く頃...。大正時代の日本の風景を、温かな色合いで描いた大型絵本です。