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中国新聞「子どもたちへ本の招待状」
(2023年6月)に掲載された本の紹介

カテゴリー:こども図書館
記事分類:お知らせ公開日:2024年1月30日

こども図書館職員が中国新聞「子どもたちへ本の招待状」(2023年6月)で紹介した本を対象別にまとめました。
本選びの参考にいかがですか?

2023年6月5日掲載(対象:小学校中学年以上向け)

『いたずらおばあさん』
高楼 方子 作 千葉 史子 絵 (フレーベル館)

衣替えの季節ですが、魔法の洋服が手に入るとしたらどんな服を着たいですか?

この本には、1枚着ると1歳若くなるという特別な布で作った服が出てきます。若くなりたい年の数だけ重ね着し、その上に普通の服を着るのです。発明したエラババ先生と弟子のヒョコルさんは、その服を何十枚も着て8歳の女の子になり、町に出かけていきます。

見た目は8歳、でも中身はおばあちゃんの2人が巻き起こす騒動が痛快です。自分勝手な大人たちを、子どもの姿と大人の知恵で懲らしめるのです。若くなる服を着ているうちに気持ちまで若返っていく2人も魅力的です。

2023年6月19日掲載(対象:中学生向け)

『シートン動物記 オオカミ王ロボ』
アーネスト・T.シートン 文・絵 今泉 吉晴 ・解説 (童心社)

米国のニューメキシコにある高原地帯クルンパ。ハイイロオオカミのロボは岩山や川、牧場が広がるこの地域一帯を支配していました。ロボは賢く頑強で、小さな群れを率いて牧場の牛を狩っていました。困った牧場主は懸賞金をかけて退治しようとしますが、ロボは毒餌やわなをことごとくかいくぐり...。

動物学者シートンが「オオカミ王」と呼ばれたロボの偉大な姿を、捕獲に挑んだ自身の体験を基に描いています。シートン自身による細密な絵や、訳者で動物学者の今泉吉晴による解説も多数収録された、「シートン動物記」シリーズの一冊です。

2023年6月26日掲載(対象:中学生向け)

『鉄道きょうだい』
E・ネズビット 著 中村 妙子 訳 (教文館)

都会に住んでいたボビー、ピーター、フィリスのきょうだいは、突然田舎へ引っ越すことになりました。大好きなお父さんは、なぜか一緒に来られません。お母さんときょうだいだけでやってきた小さな村は、線路や駅などが身近にありました。

そういうつもりではないのに大騒動を起こしてしまう3人ですが、外国から逃れてきた旅人を救ったり、線路で起きた地すべりを知らせたりと、鉄道から巻き起こるさまざまな出来事に知恵を絞って立ち向かいます。

お父さんの事情が徐々に明らかになる中、少しずつ村に溶け込む子どもたちの姿が胸を打つ物語です。