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中国新聞「子どもたちへ本の招待状」
(2021年7月)に掲載された本の紹介

カテゴリー:こども図書館
記事分類:お知らせ公開日:2021年8月17日

こども図書館職員が中国新聞「子どもたちへ本の招待状」(2021年7月)で紹介した本をまとめました。
本選びの参考にいかがですか?

2021年7月4日掲載(対象:中学生以上向け)

『ジェミーと走る夏』
エイドリアン・フォゲリン 作 千葉 茂樹 訳 沢田 としき 画(ポプラ社)

12歳のキャスは、走るのが大好きな女の子。隣の家に引っ越してきたジェミーと意気投合しますが、黒人を嫌う父さんが隣家との間に高い塀を作り、ジェミーの母親とあつれきが生じます。2人は親には内緒で友情を育んでいきますが、やがてお互いの家族に知られてしまい......。人種の違いを越えた少女たちの交流を描いた爽やかな物語です。

『瓶に入れた手紙』
ヴァレリー・ゼナッティ 作 伏見 操 訳(文研出版)

エルサレムに住む少女タルは、身近で起きた自爆テロをきっかけにパレスチナの誰かに思いを伝えようと宛先のない手紙を書きます。瓶に入れた手紙をガザ地区で兵役につく兄に託すと、奇跡的にパレスチナ人の少年から返信がありますが、それは怒りに満ちたものでした。日常的に恐怖や憎悪にさらされながら、対話を続けようとする2人の姿が胸を打ちます。

2021年7月18日掲載(対象:小学校低学年以上向け)

『イワシ』
大片 忠明 さく(福音館書店)

イワシは、数えきれないほどの大群で群れを作り、海を泳いでいる魚です。鳥やほかの魚、クジラなど多くの生き物に狙われ、仲間の数が減ってしまっても、別の群れと合流してまた大群となります。そしてたくさんの卵を産み、命をつないでいきます。厳しい自然界を群れで生き延びるイワシの生態を、分かりやすく描いた科学絵本です。

『ふとんかいすいよく』
山下 明生 作 渡辺 洋二 絵(あかね書房)

ぼくのとうちゃんは少し変わっている。夏休み、耳の病気のせいでプールに行けないぼくにとうちゃんが用意したのは、部屋一面にふとんを広げた「ふとんかいすいよくじょう」。海水パンツに着替えたぼくは、ふとんの海でクロールや背泳ぎを特訓することになり......。親子の空想の世界をのびのびと描いた、挿絵も魅力的な作品です。

2021年7月25日掲載(対象:小学校中学年以上向け)

『北極と南極の「へえ~」くらべてわかる地球のこと』
中山 由美 文・写真(学研プラス)

地球の両端にある北極と南極。どちらも同じような「雪と氷の世界」と思いがちですが、実は違いがたくさんあります。北極より南極の方がずっと寒いその理由は? 南極の動物が、人間を恐れないのはなぜ? 両方の地へ取材に行った著者が、その実体験を通して感じた自然の雄大さや、見えてきた地球環境の変化を教えてくれます。

『ながいながいペンギンの話』
いぬい とみこ 作 大友 康夫 画(岩波書店)

お父さんとお母さんが大事に温めてきた二つの卵から、かわいらしいペンギンの赤ちゃんが生まれました。ルルとキキと名付けられた兄弟は、元気で食いしん坊。食べ物を探しに行って迷子になったり、氷の上で遊んでいるうちに遠い海へ流されたり......。小さなペンギンたちは、友達や仲間に助けられながら、少しずつ成長していきます。