
令和7年10月30日(木)、被爆80周年記念事業・令和7年度児童文化講演会「忘れないことが、未来をつくる―子どもの本にできること」を開催しました。
広島市在住の子どもの本作家・中澤晶子さんをお迎えし、ヒロシマを題材にした自作に込めた思いについてお話いただきました。
「綿密な取材を通して細部の真実を積み重ねることで、フィクションであっても、80年という歳月の隔たりがあっても、現在と地続きになり、どうしてそんなことが起こったのかを考える契機になる」「平和は文化から生まれる。本は平和の種であり、図書館はその種を育てるところ。種をまけば豊かな人間性がはぐくまれ、平和が生まれる」というお話は、子どもたちに本を手渡す私たちへのエールになりました。
作品の背景となった平和記念資料館の収蔵品の写真や、30年にわたり、修学旅行で広島を訪れる中学生との交流を続けてこられた中でのエピソードを織り交ぜながらのお話は、大変興味深く、記憶をつなぐことの意味を改めて考えさせられた講座でした。
